プリンターを選ぶとき、本体価格の安さだけで決めてしまうと、あとからインク代や用紙代でじわじわ出費がかさむことがあります。特に家庭で頻繁に印刷する人ほど、本体価格よりも「1枚あたりの印刷コスト」が重要になってきます。ここでは、ランニングコストの仕組みと、コスト重視で選びたいプリンターの特徴を整理しました。
- ランニングコストは「インク方式」と「印刷量」で大きく変わる
- 大容量インクタンク搭載機は印刷量が多い家庭ほど恩恵が大きい
- モノクロ文書中心ならレーザー方式も選択肢になる
- 本体価格だけでなく、インク代の「回収」までを考えて選ぶのがコツ
- メーカーごとにインクの仕組み・交換方式に特徴がある
プリンターのランニングコストとは
プリンターのランニングコストとは、本体購入後に発生するインク代や用紙代など、印刷を続けるために必要になる費用のことです。本体価格が安くても、インクカートリッジの価格が高く印刷可能枚数が少ないモデルだと、トータルでは割高になってしまうケースがあります。逆に、本体価格がやや高めでも、1枚あたりのインク代が安いモデルを選べば、印刷量が多い家庭ほど長期的な支出を抑えやすくなります。
ポイント: 「本体価格+インク代×想定印刷枚数」で考えると、トータルコストの比較がしやすくなります。年に数枚しか印刷しない人と、毎月数百枚印刷する人とでは、向いているプリンターのタイプがまったく違います。
特にリモートワークや在宅学習の普及で、家庭での印刷機会が増えた家庭も多いはずです。印刷頻度が上がるほど、ランニングコストの差が家計に直結してきます。
ランニングコストを左右する3つのポイント
プリンターのランニングコストは、主に次の3つの要素で決まります。
- インクの供給方式(標準カートリッジ/大容量カートリッジ/大容量インクタンク/レーザートナー)
- 印刷量(月にどれくらいの枚数を印刷するか)
- 本体価格とインク代のバランス(初期費用をどのくらいの期間で回収できるか)
知っておきたいこと: 大容量インクタンク搭載機は本体価格が高めに設定されている傾向があります。印刷量が少ない家庭では、インク代の差で本体価格を回収しきれない可能性もあるため、自分の印刷頻度を把握しておくことが選び方の第一歩になります。
方式ごとの大まかな特徴を表にまとめました。
| 方式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 標準インクカートリッジ | 本体価格は安いが、1枚あたりのコストは高めになりやすい | 印刷頻度が低い人 |
| 大容量インクカートリッジ | 標準カートリッジよりコストを抑えられる中間タイプ | 月に数十枚程度印刷する人 |
| 大容量インクタンク(エコタンク系) | 本体価格は高めだが、1枚あたりのコストが大きく下がる | 印刷量が多い家庭・在宅ワーク |
| モノクロレーザー | トナーは高容量で長持ち、文書印刷に強い | 文書中心で印刷量が多い人 |
ランニングコスト重視で選びたいおすすめプリンター6選
ここからは、ランニングコストを意識して選ぶ際に候補になりやすいプリンターを紹介します。用途や印刷量に応じて、自分に合ったタイプを見つけてみてください。
注意点: 価格や仕様は販売店・時期によって変動します。購入前に最新の価格と消耗品コストを公式情報で確認することをおすすめします。
エプソン エコタンク搭載モデル(EW-M754T)
大容量インクタンクを搭載したモデルで、A4モノクロ文書を1枚あたり約0.8円で印刷できるとされています。インクボトル1本でおよそ7,500枚の印刷が可能なモデルもあり、印刷量が多い家庭ほど差が広がりやすいのが特徴です。自宅での資料作成や子どもの学習プリントなど、印刷頻度が高い家庭に向いています。
こんな人に: 月に100枚以上印刷する、家族で共有して使う家庭。
キヤノン G3360(GIGA TANK搭載)
キヤノンの大容量インクタンク「GIGA TANK」を搭載したモデルで、A4カラー文書で約7,700ページ分の印刷ができるとされています。文字がにじみにくい顔料インクを黒に採用しているとされ、文書印刷の視認性を重視する人に評価されています。実勢価格は時期によって変動しますが、比較的手が届きやすい価格帯で取引されることが多いモデルです。
こんな人に: 書類や資料をまとめて大量に印刷する機会が多い人。
ブラザー DCP-J1800N(CUTFIT)
自動両面印刷と自動カット機能を備えたモデルで、用紙とインクの使用量を抑えやすい設計になっているとされています。色ごとに独立したインクカートリッジを採用しているため、使い切った色だけを交換すればよい点も、無駄なコストを抑えやすいポイントとして評価されています。はがきや写真の自動カット機能もあるため、用途の広さを重視する人にも向いています。
こんな人に: 用紙の使いすぎが気になる人、色の交換を無駄なくしたい人。
ブラザー DCP-J983N(大容量インクカートリッジ)
大容量インクカートリッジを採用したモデルで、標準カートリッジに比べて印刷コストを約2分の1に抑えられるとされています。エコタンク系ほどの大容量ではないものの、本体価格を抑えつつランニングコストも改善したい人にとって、バランスの良い選択肢として評価されています。
こんな人に: エコタンク機の本体価格が気になるが、コストは抑えたい人。
ブラザー HL-L2375DW(モノクロレーザー)
レーザー方式はトナーを熱で定着させる仕組みのため、長期間使わなくてもインクが乾いて使えなくなる心配が少ないとされています。印刷量が多いモノクロ文書中心の使い方であれば、1枚あたりのコストをインクジェットよりさらに抑えられる傾向があります。写真印刷はあまり得意ではないものの、書類印刷に特化した使い方であれば検討の価値があります。
こんな人に: 文書印刷が中心で、たまにしか電源を入れないオフィス・自宅利用。
エプソン EW-M571T(コンパクトエコタンク)
コンパクトサイズながら大容量インクタンクを搭載したモデルで、設置スペースを取りにくい家庭でも大容量インクの恩恵を得やすい点が評価されています。インクジェット特有の高画質な写真印刷と、ランニングコストの低さを両立したいという人に向いているモデルです。
こんな人に: 設置スペースが限られているが、コストも妥協したくない人。
インクジェットとレーザー、使い方別の選び方
インクジェットとレーザーのどちらが向いているかは、印刷内容と頻度によって変わります。写真や年賀状など色鮮やかな印刷をよくするなら、発色の良いインクジェット方式が向いています。一方で、書類やレポートなどモノクロ文書中心の印刷が多い場合は、レーザー方式のほうがコストを抑えやすい傾向があります。
| 用途 | おすすめ方式 |
|---|---|
| 写真・年賀状・カラー資料 | 大容量インクタンク搭載のインクジェット |
| モノクロ文書・大量印刷 | モノクロレーザー |
| 印刷頻度が低い、たまに使う | 標準カートリッジ型インクジェット |
知っておきたいこと: インクジェットは長期間使わないとノズルが乾いて印刷トラブルが起きやすいとされています。印刷頻度が低い場合は、むしろレーザー方式のほうがトラブルを避けやすいこともあります。
購入前に確認しておきたいチェックポイント
ランニングコストを重視してプリンターを選ぶ際は、以下の点をあらかじめ確認しておくと失敗を避けやすくなります。
- 自分の月間印刷枚数を把握する(資料・写真・学習プリントなど)
- インク1本・1本あたりの印刷可能枚数とコストを確認する
- 本体価格とインク代の「回収期間」を考える
- Wi-Fi対応やスマホ印刷など、使い勝手の面も合わせて確認する
- 設置スペースとサイズを確認する
注意点: インク代の安さだけで選ぶと、本体価格が高すぎて結局トータルで割高になる場合もあります。自分の印刷量に見合ったタイプを選ぶことが、もっとも失敗の少ない選び方です。
また、純正インクと互換インクのどちらを使うかによっても、ランニングコストは変わってきます。互換インクはコストを抑えられる一方で、プリンターメーカーの保証対象外になる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
知っておきたいこと: 大容量インクタンク搭載機の多くは、インクボトルの詰め替えがシンプルな設計になっており、日常的な交換の手間が少ない点も評価されています。
まとめ
プリンターのランニングコストは、本体価格だけでは見えてこない「使い続けるための費用」です。印刷量が多い家庭なら大容量インクタンク搭載機、モノクロ文書中心ならレーザー方式、印刷頻度が低いなら標準カートリッジ型といったように、自分の使い方に合わせて選ぶことが、長く満足して使い続けるための一番のポイントになります。購入前には、インク代と本体価格の両方を見比べながら、トータルコストで比較してみることをおすすめします。
プリンターのランニングコストで選ぶおすすめ6選|インク代を比較をまとめました
ランニングコスト重視でプリンターを選ぶなら、まずは自分の印刷頻度と用途を整理することが大切です。印刷量が多ければ大容量インクタンク搭載機、文書中心ならレーザー方式、たまにしか使わないなら標準カートリッジ型が目安になります。今回紹介した6つのモデルは、それぞれ異なる特徴を持っているので、自分の生活スタイルに合ったプリンターを選ぶ参考にしてみてください。











